芸術家になろうとしたあの瞬間

大学の時に芸術家になりたいと考え、ピアニストだったり街のエンターテイナーだったり、はたまたアメリカの路上パフォーマーを目指すために何をしようかと考え、方法論を見出そうとしました。しかしこれがなかなかうまくいかない。なぜなら凡人的才能しかないなと自分で考えてしまってその思いこそが全然アーティスティックでないから余計嫌気をさしてしまったのです。さて、どうしようかと考えたところで選んだのが借金をしながらでも大学を卒業すれば道が開けるかなと思った。当時の彼女は学生ローンではなく奨学金にしときなよなんて言っていて、鏡を見ながらブラシをかけていた。
彼女とはもう随分長くて、初めてあった時は中学生の時の盆踊りでした。夏の盆踊りといえばスイカや花火や提灯がつきものなんですが、当時の不思議な盆踊りはそんなものではありませんでした。街の小学生が合唱をしていたのです。合唱のその歌は山下達郎さんの曲でした。歌詞が良かった。私がアートに目覚めた時もその時だった。正確に言えばもう少し後だけど、偉大なるあの力あるあの絵を見た時ですね。ともかくその日彼女は借金の話を突然僕にしてきた
よく考えると僕ではなく遠くからそれが聞こえてきた。喜んでいろと父は言ったけど借金してるあなたがいってもどうなのよと。その後、僕がナンパのようなことをした。ナンパは軽い響きがあるが、もう少し丁寧な感じがするナンパだった